アーク・ノヴァ ~新たなる方舟~

理想の動物園を作ろう 200枚以上のユニークカードからなるタブロー構築カードゲーム

ソロ区分:ソロ専用ルール・目標クリア型(実質スコアタ)
日本語対応:日本語版


大層なタイトルとは異なり、種の保存とかそういうのではなく動物園を作るゲーム。

ヘックスのマップにタイルを配置して飼育エリアを確保し、カードをプレイして動物を割り当てていく。

各アクションは5つのカードから選択するが、カードには並びによりアクションの強さが決まっていて、一度使用するとカードは最弱パワーのエリアに移動して、他のカードが繰り上がっていく仕組みなので、毎回同じアクションをするのは効率が悪くなっている。

 

ヘックスのマップといい、膨大なカードをプレイして設定されたタグを集め、カードの能力でコンボを構築するというあたりは「テラフォーミング・マーズ」に似ている部分もある。それに上述のロンデルっぽいアクションの仕組みを組み合わせた、最近流行りの全部乗せっぽいシステムという感じ。

ウリは200枚以上ある全ユニークの動物(の他に保全計画や専門家カードもある)カードで、当然1プレイでは全カードの1/4も使用しない(ソロの場合)ので、毎回違う展開、というか出たカードでうまく回るようにしていくのが基本となる。

 

多人数プレイでは誰かが保全点と訴求点マーカーがトラック上で交差するのがゲーム終了のトリガとなるが、ソロでは決められたラウンド数までにこの条件を満たすのが目標となり、達成できた場合は何点オーバーできるかが評価の基準になる(この辺もTFMに似ている)。

他にも休憩のタイミングなど細かいところが多人数とは異なっているが、基本的に同じルールを一人で回す仕組みなので、多人数との仕組みの違いを把握するためにルールブックをあちこち参照するようなわずらわしさがないのは助かるポイント。

 

気になるところとしては、ソロに限った点ではないが、200枚以上のシャッフルが面倒なこと(しかもちゃんとシャッフルしないとすごく偏ってしまう。特に初プレイ時)、膨大なユニークカードが把握しにくく、特に初プレイはどう進めたらいいかわかりづらいこと、カードドローの偏りによる事故で結果の振れ幅が大きいところあたりだろうか。

特に最後の問題点はゲームプレイに影響が大きく、とんとん拍子で30点オーバーになることもあれば、逆に何もできずマイナス30点止まりになることもあり、もう少し安定したプレイができるようになってくれるといいのではと感じた(ある程度は意図的なのだとは思う)。

とはいえ、おおよそのゲームの傾向は決まっているので、クリアを目指すなら、獲得の手段が限られている保全点をできるだけ伸ばすのを心掛けるのがコツという印象。

 

まあ、あまり細かいことを気にせず、さまざまな動物たちの写真を眺めながら、楽しく動物園作りをしていくのがいいのだろう。


(日本語版販売のテンデイズゲームのサイトに紹介ページ見当たらず)