マウンテンキング/拡張:呪われた山
トロルの失地回復運動 かつての故郷を掘り進み、氏族の像を山の中心へと運び込もう
ソロ区分:COOPルールソロプレイ・目標クリア型
日本語対応:日本語版あり
山の内部を模したボード上に、ポリオミノタイルを配置して通路にし、埋まっていた像を掘り出して運搬する対戦タイプのボドゲ「マウンテンキング」に、ミニ拡張を適用するとソロプレイ可能な協力ルールになるということで、最近タイルゲーづいているので(?)紹介。
システムとしてはリソースマネジメント+ピックアップ&デリバーという感じで、リソースを得るトロルのピラミッド配置にほんのりエンジンビルド要素も入っている。
毎ラウンドトロルを雇用するか通路を配置するかを選ぶが、通路を配置するにはリソースが必要ということで、まずはトロルの雇用から。
トロルを雇用して自分のボードに配置すると対応する資源を発生させるので、それを使って通路タイルを獲得するのだが、単に雇用したトロルの資源だけでなく、ピラミッド状に配置することで下層に配置したトロルからも連鎖して資源を生み出す仕組みになっている。
ピラミッドは最大で3段にまで成長するので、最終段階では配置したトロルを含めて10体から資源が発生することになり、やれることが加速度的に増加していくことになる。
とは言え、資源が発生するのは各トロルの、すでに資源を使用して空いたマスからだけで、最大でも雇用出来るトロルは6体までなので、新たに雇用する際はなるべく資源を消費してマスを開けておきたい。
必要な資源を発生させたら、タイルのマス目分、同じ資源で支払ってボード上に配置していく。対戦モードだとどの資源で何マス支払ったかで点数が発生する(協力ルールは後述)。
そうして開通した通路に沿って掘り出した像を台車を使って移動させ、山の中心に配置するとさらに得点となる(こちらについても協力ルールは別途後述)。
協力ルールは通路タイルの配置、像の運搬の仕組みは同じながら、それに付随する点数周りがカットされ、新たに追加された予言ボードに従って、指定された氏族の像を対応するエリアに配置するのが目的となり、毎ラウンドの頭にドローする15枚の呪いデッキが尽きるまでに予言ボード通りに像を配置できれば勝利、できなければ敗北となる。
そのほかにも呪いデッキからドローしたカードが7枚場に並んでしまっても敗北となってしまうので、上級リソースで通路を配置した際に発生する呪いの破壊処理で効果的に呪い効果(かなり強力にプレイを阻害してくる)を解除しつつ並行で像も運ばなければならない。
しかもそれだけでは終わらず、雇用したトロルのピラミッドの列が完成すると発生し始め、上の段になるほど激しくなる地震が、すでに配置した通路を破壊するというトラブルも毎ラウンド発生するというオマケまでついて、かなり忙しいプレイ感となっている。
(この「通路を破壊する」というのが、日本語ルールだと「同じサイズのトンネルタイルをボードから取り除く」と記載されているので同じサイズのタイルすべてを除去ともとれるが、英語ルールだと「a tile」となっていたので1枚だけでよい模様)
ソロプレイも多人数協力プレイと処理は同じで、予言ボードに置かれる像のトークン、呪いの破壊に必要なリソース量がプレイ人数に比例して増減するので、それでバランスをとっているという印象。
ただ呪いカードの公開や地震の処理は「毎ラウンドの頭」なので、ソロでは手番ごとに発生することになり、プレイヤーごとに作業を手分けできない分、難易度は高まっているように感じた。
とにかく15ラウンドの時間制限がシビアで、トロルの雇用で6ラウンド使用するとすると通路タイルを配置できるのが実質9ラウンドしかなく、その中で少なくとも9枚の呪いカードを除去しないとならない(最上級リソースで通路配置すると2枚破壊できるので、そこまで絶望的でもないが)上に地震で通路も破壊されるという、ちょっとしたパニックの中ゲームが進行されていく。
ちなみにソロプレイではボードのどちらの面を使用するかが記載されていなくて、どちらでもOKということになっているようだが、冬の面は秋の面よりエリアが広く、その分必要な移動量が多い、というかちょっと無理じゃね? という感じになっている……。
最初それに気づかず適当に冬の面を選んでクリアはおろか、一つも像を運べず絶望していたが、秋の面でやってみたらギリギリながらクリアできたので、腕に覚えがない限りは秋の面でプレイしたほうがいいと思われる。
それから、協力プレイでは周囲の得点トラックと下部の台座トラック(四角い囲み部分)は丸ごと使用しないので、各種カードやリソース置き場などに使用してスペースを活用したい。