西フランク王国の建築家
大聖堂の建築を依頼された建築家となり、モラルのバランスを取りつつ名声を手に入れろ
ソロ分類:ソロ・対戦
日本語対応:日本語版あり
西フランク王国シリーズ第1作。続編(?)に西フランク王国の聖騎士、~子爵と続いている。
基本はワーカープレイスメントだが、最初から手持ちが20個で増えない、ほとんどの場所で上限なくワーカーを置ける(対戦相手も自分も)というのが特徴。
置けば置くほど、入手できる資源の量が増えたりとアクションの効果が上がるが、1か所に集中してワーカーを置いていると、捕縛アクションで一網打尽にされ、監獄送りになってしまう。
……とはいえ、監獄からワーカーを解放するのは比較的簡単で、それがワーカー回収の方法にもなっているのが面白い。
そのほかにも「徳」を軸にしたシステムがあり、闇市場での取引や徴税所からの盗みなど、手軽に高収入を得られるアクションを実行すると徳が下がり、大聖堂の建設を行えなくなったり、ゲーム終了時に勝利点を失ったりするが、一部の支払いコストが下げられる脱税を行えるようになる(逆に高いと闇市場から出禁になる)という、表裏一体のシステムもユニーク。
失った徳は資源を寄進するなどして取り戻せるので、甘い汁を吸ったら徳を上げて勝利を目指すことも可能。徳を高く維持するのも、中道を行くのも、悪の道に染まるのもプレイヤーの戦略次第となっている。
ソロモードはオートマとの対戦となり、AIは専用のデッキからカードを引いて書かれている行動を行う。プレイヤー同様にワーカーがボード上に置かれていくので、AIの行動を妨害して独走を阻止しつつ、自分のやりたいことも並行して進める必要がある。
よくあるオートマのシステム同様、プレイヤーとは異なるルールで動くので競争感は薄いが、シンプルで手軽なシステムのわりになかなかツボをついた行動をしてくるので、インタラクション感もそこそこ楽しめるのが好印象。
アクションが多数あり、慣れるまでは多少かかるが、要領をつかめばセッティング、プレイ運用ともに軽く、手軽に遊べるのでお勧めしたい。
余談として、点数計算用の公式スマホアプリがあり、ソロでも使用できて計算が楽になるが、入力する数値がトラックの数値に見えて実はトラックに対応した勝利点だったりと、ちょっとクセがある印象。一度分かれば問題ないが、最初手間取った。