スプリンターセル:コンヴィクション(XBOX360)クリア後レビュー


発表から紆余曲折あって、大幅に作り直されてのリリースというスプリンターセル最新作。
難易度ノーマルにてクリア。

内容としても、これまで所属していた組織を抜け、復讐に燃える主人公ということで、ゲーム性も大幅に変更。
「痕跡を残さず侵入して脱出する」というものから、「誰にも目撃されずに敵を始末する」というだいぶ物騒な方向に。

大きな特徴は複数の敵を確実に始末する「マーク&アクション」と、最後に目撃された場所を表示する「ラストノウンポジション」。
そうそう、今回から吹き替えが復活してます。

「マーク&アクション」は、あらかじめ敵にタグ付けを行い、ボタン一発で自動的にキルムーブが発動するというもの。原語だと「マーク&エクゼキュート」となっていて、こっちの方がわかりやすいですね。まあ名前をマイルドにするだけでCERO通るなら別にかまいませんが。
これだけだと簡単すぎるように思えますが、まず発動には少なくとも一人を格闘で倒さねばならず、タグ付けも初期状態で2体、最大で4体までしか行えないので、それ以上の敵がいる場合や、そもそも敵に近づきづらい場合にはいろいろな工夫が必要となっていて、パズルアクション的な仕組みになってます。

「ラストノウンポジション」は、最後に敵に目撃された場所に、自分の輪郭が残るというもの。敵はこの地点に攻撃したり、調べに来たりするので、自分はそれを目安に待ち伏せたりするという感じ。
これに加えて、自分が闇に潜んでいて敵から見えない状態の時は画面がモノクロになるというシステムによって、前作の「自分が見えてるのか見えてないのかわからない」という不満を大幅に改良出来てます。

細かいところではカバーからカバーに移動するときにマーカーが表示され、ボタンで移動できるというシステムも。この移動中は敵から見つかりづらいので、陰から陰へ移動して敵をしとめるという、かっこいいアクションがセミオートで出来て気持ちいいです。

こんな感じで、今回のシステムのキモは、「めんどくさいことは省いて(今回は死体も隠せない=隠す必要がない)セミオート化、おもしろいところだけやらせる」というところ。ステルスゲームはタイミングを待つ時間が長かったりと、ストレスがかかる時間が長い傾向にありますが、それを最低限に抑えているところがナイス。
そことは別の場所でぬるくなりすぎない調整もして、ゲームとしての完成度も維持してるところがすごいです。さすが長期間掛けて開発しただけのことはあります。

ステルスゲー好きならマストと言える作品だと思います。

好)
・「マーク&アクション」のパズル性、爽快感
・ステルス度のわかりやすさ
・ストレスをなるべく廃したシステム

嫌)
・Co-Opはシングル不可
・リトライ時のロードが結構長く、一部のステージでイベントから再開する(サードエシュロン入り口とか)。