MAIDEN’S QUEST

囚われの乙女自らがダンジョンから脱出するデッキ育成アドベンチャー

ソロ分類:ソロ・協力・対戦
日本語対応:なし

クラシックな絵柄で、プリンセスがゴブリンに飛び蹴りをくらわしてる箱絵が、このゲームのテーマをよく表している。
昨今のポリティカルな風潮にのっとってか(たぶん違う)、王子様の助けを待たずに自力で脱出すべく、ヘアブラシやハイヒール、椅子などを駆使して塔を進んでいく。一応ちゃんとした武器もあります。

システムとしては以前紹介したPalm Islandに似た、デッキを手に持ってゲームを進めるテーブルレスのプレイングとなっている。ただしこちらはデッキが一周するとシャッフルが入るので、運の要素が強め。デッキ作成時の引きや、プレイ時のドロー順がかみ合わないとゲーム進行が滞るような事故も起こりがち。

具体的には、遭遇カードを引くまでデッキを進め、遭遇したら以降5枚のカードを広げて手札として解決するというもの。
解決に使用できるアイテムやヘルスのカードは1段階のアップグレードと1~2段階のダウングレードがあり、基本的には、遭遇の解決に成功すればアップグレード、失敗するとダウングレードとなり、その要領でデッキを強化して、最終的に自分をとらえたボスを倒すか、特殊なカードの効果で脱出できれば勝利となる。

基本はソロプレイとなるが、お互いデッキを持ち寄っての協力プレイや対戦などもバリアントとして用意されていて、ビデオゲームのマルチプレイのような、ジャンプイン形式の一時的協力ルール(この遭遇だけ手伝って! みたいな)もあり、成立するかはさておき面白い試みだと思った。

PCとなる乙女が8種と選べるドレスが7種、ボスが10種用意され、ボスごとにデッキバランスが異なるので、リプレイ性は高めになっている。

ルールブックに難があり、2版で改善されたものの、今度は初版にあった基本的な情報が抜けているなど、構成の詰めの甘さは残念ポイント。

BGG