THE 7TH CONTINENT
謎の大陸を探検し、かけられた呪いを解け!
ソロ分類:ソロ・協力
日本語対応:ルール和訳あり(BGG・要登録)
かつて訪れた謎の「第7大陸」の呪いにより再びその地に引き寄せられた冒険者が、その呪いから解放されるべく探索していくという設定のサバイバルアドベンチャー。
各エリアはタイル状のカードで構成され、ゲームブックのように、物品や地形、アクションに記された番号のカードを引いてイベントを解決していくというシステム。
未調査の地形はまず霧カードが配置され、めくるとランダムイベントが発生、解決すれば対応した地形カードが公開されて行動範囲や調べられるオブジェクトなどが明らかになっていく。
行動はすべてアクションデッキからカードを引く方式で行い、このアクションデッキが尽きたらロスタイムに突入、今度は捨て札からカードを引いていき、「呪い」カードを引いてしまったらゲームオーバーとなる。
アクションの解決では任意の枚数(固定の場合もあり)のカードを引いて、そこに記された星の数が必要成功度に達していれば成功というのが基本で、カードには0.5~3つの星が記されているので、残り体力を賭けるチキンレース的なシステムになっている。
半分の星は他に引いたカードと組み合わせることができ、うまく揃えば☆一つとしてカウントできるのもユニーク。
その他の特徴として、冒険を中断するシステムがあり、キリが悪いところで中断すると探検済みの場所が未探検になってしまうので損になるが、それにより復活するリソースやイベントなどもあり、ルールブックによれば中断することで進行する要素もあるとのこと(未確認)。
他にもクラフトや食料調達による体力(デッキ)回復の要素などもあり、サバイバルアドベンチャーに求められるような要素は一通りそろっている。
ソロとマルチの違いは手札や所持できるアイテム数、アクションデッキに追加するキャラ固有アクションカード数などで調整されている。多人数のほうが取れるアクション数やカバーできるスキルなどで若干有利かと思うが未検証。
上記のようにシステムは面白いと思うのだけど、難点はやはり言語依存。
ルールブックはファン和訳があるが、1000枚近くあるカードは英語のままなので、読解力は必要になる。
基本的にはテキストはほぼ短文なのでそれほど苦労はしないが、イベントの要所では長文が提示され、攻略のヒントが謎めいた形で示されるので、しっかり読み解いていかないとクリアは難しい。
それに加え、一部の理不尽とも思える難易度の判定や当たり外れが大きいランダムイベントなど、ベストを尽くしたうえでなお運も必要になる点、リトライ時の数十枚のカードソートのやり直しの煩雑さなど、乗り越えるべき試練もまた大きい。
一度はヒントを読み飛ばしてしまいギブアップして理不尽ゲーのレッテルを貼ってしまったが、BGGのフォーラムを読んで見落としに気づいたので、再挑戦してデッキ枚数が実質倍のイージーモードで何とかクリア。
このゲームをビデオゲームで言い表すなら、パーマデスのダークソウルというのがしっくりくると思う。ちりばめられた初見殺し(とまでいかないまでもHPを削ってくる)や限られた回復、成長ポイントを把握しながらリスタートを繰り返し、プレイヤー経験値を高めてクリアを目指すという、ある種ストイックなプレイスタイルを求められるゲームである。
いいところまで行ってゲームオーバーになり、やってられるか! と放り出しても、翌日には「ああすればいけるのでは……」と思えてしまうところも個人的には似ていると感じる。
原稿作成時におすすめ度☆1、その後保留を経て再び☆1を付けたが、翌日になるとまた評価が変わってくるのが自分でも興味深い(おそらくは苦労を忘れて、いいイメージだけ残ったせいだとは思うが……)。
なんか7th Continent、一夜明けたら「実は面白かったのでは」という気になってきた(たぶん錯覚)。
この辺はソウルシリーズに近いなんかがあるのかもなーうーん、難易度はともかく、片付けがもうちょっと楽だったらなー
— だいすけ (@dice_k00) November 16, 2019
最終的にはネックは言語依存とリスタートの面倒さに絞り、☆2つに再々々修正とした。
(おすすめ度表記は現在廃止しています)
人を選ぶゲーム性ながら、BGGの評価は非常に高く、波長が合えば楽しめると思われるので、気になる人はチェックしてみてはどうだろうか。