THE MAIDEN IN THE FOREST

オシャレな見た目に反してロジック要素の強いPnPカードパズル

ソロ分類:ソロ専用
日本語対応:ルール和訳あり(BGG・要登録)

魔法の森の環に囚われた魔術師の乙女が、魔法のアイテムの力を借りて脱出する、という設定のパズルゲーム。

昼と夜を繰り返す12ターン以内に脱出できればクリアとなる。

 

昼のフェイズでは、魔法のアイテムカードの4枚中3枚の効果を使って12枚で構成された木々の配置を操作する。ただし残り1枚に記されたシンボルを持つ木は操作できない。

カードの使用が終わったら夜のフェイズとなり、今度は3つの法則に従って木のカードを起動させる。1回目の起動では上下逆位置に回転させ、2度目は裏返す。

そうして制限ターン内に12枚のカードすべてを裏返すことができれば勝利。ターンを過ぎるかクリア不能になったら敗北となる。

 

魔法のアイテムカードの使用は2枚のカードを入れ替えるのみで単純だが、夜のフェイズの条件が若干複雑。

ルールカードの3つの位置のパターンで、木の色かシンボルが一致していれば回転または裏返しにできるのだが、各色、シンボルとも3枚ずつしか存在しないので、中段はともかく下段はすべての色、もしくはシンボルが一致というのは物理的に不可能になっている。

つまり中段は1と2,2と3で、それぞれ色かシンボルが一致してればよく、1と3に共通点がなくてもよい(例えば1と2は木の色が赤で一致、2と3は葉のシンボルが一致、など)。下段も要領は同じ。

また、カード1の位置は例の通りに12時の位置でなくても良く、任意の位置から数え始めてOK。

この上中下段の効果を1度ずつ任意の順で使用できるが、昼のフェイズで操作できなかったカードは夜でも同様に対象にできないので注意が必要。

 

何度かやってみてわかったが、木は4色、シンボルも4つが3枚ずつで、どのカードを残すかきちんと考えないと、色もシンボルもマッチしない組み合わせが残って詰んでしまうのと、一度裏返したカードは移動できないので、裏返す組み合わせの位置も考慮しないと起動できない位置が残ってしまう(隣同士2枚とか)。

どの組み合わせをどの位置で起動していくかを、中盤以降意識してプレイしないと早々にクリア不能になってしまうので、特にカードを裏返す際は十分な慎重さが求められる。
(イメージ画像のカード上のおはじきは、どのカードを組み合わせるかのリマインダーとして利用した)

 

一度クリアするまでは攻略法の構築を、その後もカードの配置や毎ターン操作不可カードがランダムで変化するので論理的思考パズルとして、いわゆるソリティア的に楽しめるのではないだろうか。

 

上記にあるようにルールが割とややこしいわりに、きちんとした体裁のルールブックがなく、カード3枚分に小さな文字で記されているだけなのは難点(カード効果も同様に、文字が小さく筆記体風フォントなので読みづらい)。

一度把握すれば見返すことはほぼないが、理解するまでのハードルはやや高い。

 

BGGにプリント用データが上がっているほか、Button Shyに物理版が$12(+送料)で販売されている。

 

BGG(「Files」内にルール和訳あり・要登録)