ロールプレイヤー拡張:モンスターズ&ミニオンズ
キャラ作成ダイスゲーに戦闘要素追加。ボスの情報を集めラストバトルに備えよ!
ソロ分類:ソロ・対戦
日本語対応:日本語版あり
RPGキャラ作成ダイスゲームに戦闘要素が追加された拡張セット。そのほかにも各カードや、色の条件は満たせないが目が3~8となっている特殊なダイスも追加されている。
要基本セットで、単体ではプレイ不可。
追加要素の戦闘は、買い物の代わりに行う雑魚戦と、ゲームの最後に行うボス戦があり、雑魚戦で勝利するとボス戦で使用するダイスを増やす条件を知ることができ、最終バトルで有利になるという仕組み。
戦闘が追加された拡張なので、戦闘で得られる勝利点は最大8とそれなりに多いが、基本セットの得点をおろそかにしていいというわけではないので、購入フェイズでの悩ましさはより大きくなっている。
そのバトル自体も単なる運ゲーとはなっておらず、雑魚戦では対応した能力値やリソース、ボス戦では事前情報によりダイス数を増やせ、ダイスが増えることで目の合計値が収束していくので大きな事故が起きづらく、ダイスが増やせなかった場合でもワンチャンに賭けられるようになっている。
基本セットのパズルチックなシステムも悪くはないと思うが、やはりRPGキャラを作るからには戦闘してみたいし、各特性(能力値)の個性も生かせるようになったので、よりテーマに沿った内容になっていると思う。何より最終戦闘時にダイスをたくさん振れるのは純粋に楽しい。
意外にもソロ向け調整がきちんとされていて、思い通りのキャラが作りやすい代わりに、ボスは専用(マルチの高難易度バリアントでも使用)の強化版が別途用意されていて手ごたえがある。
淡々と作業的だった基本セットに比べると、得点の選択肢が増え、最後にクライマックスが追加されたおかげでより楽しくなった。
難点としては、拡張のルールブックには基本からの変更点以外があまり書かれていないので、基本と拡張のルールを行き来しながら読まなければならない点で、特にソロプレイだとソロルール部分を含め4か所参照しなければいけないのが一番の問題。
せめてダイス取得後に市場カードやミニオンカードを除去するダイスロールの対応表くらいは用意してほしかった。
それとさすがにちょっと高い。拡張だけで基本とほぼ同価格、合わせて1万円越えは手が出しづらい。要本体なんだし、3000円くらいだと良かったんだけど……。
(これは日本語版の問題ではなく、元から$60+$50と高いし、向こうだと各$6のプロモキャラのミノタウロスとフロッグマンが含まれてるので、むしろ日本版のほうが安い)
あとはいつもの調子で、ルールブックやカードの誤字などに加えて、カード裏の印刷の色味が基本と拡張でぱっと見で分かるくらい違っていたりする。裏面を見て選択するような仕組みはないのでシステム上は問題ないとはいえ、やはり気にはなる……。