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2009年01月01日

プリンスオブペルシャ(XBOX360) クリア後レビュー(最後に微ネタバレあり)

ヨーロッパコミックのようなアーティスティックなシェーディングが特徴的なアスレチックアクション。実はこれが初プリンスオブペルシャということで、これまでのシリーズと比べることはできない点はご容赦を。

特徴としては、壁や天井を滑走できるガントレットの能力と、魔法攻撃や落下時の救済、コンビジャンプなどを可能にする相棒キャラクター、エリカの存在。この2つのおかげで、普通は到達不可能と思える場所へと、いとも容易く飛び移っていけます。

ガントレットでできるのは、飛び移った先の壁を垂直に昇ったり水平に走ったりするウォールラン、派生として柱に捕まった状態から天井を滑走する事も可能。
もう一つは壁に爪を立ててゆっくりと滑り降りるグリップフォールがあります。これらとジャンプを組み合わせて、フリーランニング的に進んでいきます。
戦闘中には敵をつかんで投げ飛ばすのも、このガントレットボタン。

エリカでできるのは、2段ジャンプと、封印を解くことでアンロックされるパワープレートの能力(プレートに掴まってからの特殊移動)、戦闘中の魔法攻撃もエリカボタンで行います。


ゲームは「豊穣の台座」を目指して進んでいくシーンと、台座に着いてボスと戦う戦闘シーン(進んでいくときも雑魚敵と戦うシーンはありますが)、ボスを退けたあとエリアを浄化して光の種を集めるシーンと、各エリアごとに3部構成となっています。エリアは上述のパワープレートを使用しないと進めない場所があり、そのために光の種を一定数集めて使用する能力をアンロックしていく必要があります。

この辺は悪くない作りだとは思うんですが、アンロックするための種の数が結構シビアなこともあり、前半は種を集めるために行ったり来たりという展開になりがちで、逆に全部アンロックしてしまうと(展開としては2/3あたり)、今度は集める必要がなくなってしまったりと、ちょっとちぐはぐな印象。もうちょっと上手いこと行かないものかなあ。

アクション自体も、かなりオートマチックな作りで、シビアなタイミングは全然要求されません。どっちかというと、次々現れる障害を見て、先押しでボタン操作を置いて行くイメージ。そのおかげもあって、なめらかに障害を越えていけるんですが、崖などから落ちた際のノーリスクの救済と相まって、達成感はあんまりない感じ。この辺はいいとも悪いとも言えないですが、コアなゲーマーは気になるかも。オート過ぎて違うアクションが暴発することもありがちですし。


……とまあ、この辺はまあいい感じなんですが、壊滅的なのがヒロインであるエリカの吹き替え音声。ゲームサイトでも「控えめに言っても“棒読み寸前”」なんて酷評される出来で、確かにエリカがしゃべるたびに何とも居心地の悪い思いをすることもしばしば。プリンス役の人は上手いだけに、かなり厳しい……。

もう一つは詳しくはネタバレになっちゃうので書きませんが、アサシン・クリードに続いて完結してない尻切れトンボなストーリーと、その独りよがりな結末。それまでのプレイを台無しにする展開には、さすがに、口があんぐりしちゃいました……。


……まあ、ゲーム部分は中盤以降ちょっと単調(アスレチック部分も戦闘も)ながらも、雰囲気のあるグラフィックは必見かと。


好)
・絵画調の美しいグラフィック
・なめらかにつながる縦横無尽のアクション

嫌)
・ヒロインが棒過ぎる
・完結してない、ストーリーに没入できない結末

投稿者 だいすけ : 2009年01月01日 00:17 ゲーム /ゲームレビュー /XBOX360

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