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2007年09月13日

最近読んだ本

色々居心地のいいカフェを探して、何をしてるのかというと主に本を読んだりしてます。あんまり自宅では集中して読んだり出来ない質なので(読まない訳じゃないけど)。
で、最近読んだ本をリストアップして感想などちょろっと。

・ウォータシップ・ダウンのうさぎたち(上・下)
自分の知る限り唯一の文庫版である新潮文庫版。ちょっと活字や文体が古くさくて読みづらいですが、まあ許容範囲内で。
住処の危機を予言した親友、ファイバーの言葉を信じたヘイズルをはじめ数匹のうさぎたちは、過酷な旅を続けながら新天地を目指していく……というお話。身も蓋もないたとえ方をするならうさぎ版「ガンバの冒険」という感じ。
このうさぎたちの、人間ほど賢くはなく、かといって野生というわけでもない独特のバランスがおもしろいです。独特の神話や物語を持っていたり、巣穴毎に独自の社会規範を持っていたり。
児童文学ながらシビアな展開が次々に訪れ、ハラハラしながら読み進めていけました。

・あしながおじさん
恥ずかしながらこの類のいわゆる「名作」ものはほとんど読んだことなくて、「赤毛のアン」以来2作目というところ。アンとセットで薦めている人がいたので、きっと同じ種類のおもしろさが味わえるだろうということで。
プロローグを除いて、ずっと主人公の少女ジュディが「あしながおじさん」に宛てた手紙を並べたという形式で話が進みます。ルールとして、あしながおじさんからの返信はないというのがあるので、ジュディがそれについて憤ったり、不安に思ったりする様も描かれていておもしろいです。
ジュディの持ち前のユーモアが文章全体からにじみ出つつ、思春期の少女らしい不安定さなども含まれていて、その成長ぶりを温かく見守れる感じが赤毛のアンと共通する部分でしょうか。個人的には脱力ものの(ジュディが描いたという設定の)挿絵がツボ。

・陸小鳳伝奇シリーズ「金鵬王朝」「繍花大盗」
金庸と並び武侠小説の大家とされる古龍の作品。主人公の陸小鳳が様々な事件に巻き込まれ、それを解決していくという、アクションとミステリーの要素を持った変わり種。
雰囲気としては、少年の成長を描くことが多い金庸ものと違って、ハードボイルドかつコミカル。よくたとえに出されるのが「ルパン三世」といえばつかみやすいかも。あそこまでコミカルのウェイトは高くないですけど。「カウボーイ・ビバップ」くらい?
めっぽう強くて男前、でも女には弱くてへそ曲がりで頭が切れる破天荒な好漢、陸小鳳や盲目の美男子剣士、それにしたたかな悪女や小悪魔チックな少女剣士と、キャッチーな要素満載でつかみはバッチリという感じ。悪役も一筋縄ではいかない怪人揃いで、B級アクションのノリが楽しめます。
現在3巻「決戦前後」まで刊行済み。残り3巻も翻訳が待たれます。

投稿者 だいすけ : 2007年09月13日 22:00 本レビュー

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