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2005年09月25日
銀河ヒッチハイクガイド レビュー(ネタバレ)
ダグラス・アダムス原作 ガース・ジェニングス監督
公式サイト
1978年にラジオドラマとして書き起こされ、79年に小説として発表されたSFスラップスティックコメディの映画化。
バイパス建設のため、アーサーの家が取り壊されるのと時を同じくして、超空間バイパス建設のために、地球はヴォゴン人によって爆破された。
唯一、宇宙人である正体を隠していた親友のフォードに救われ、ヴォゴン人の宇宙船に密航したアーサーは、フォードが編集に参加した宇宙でもっとも売れている本「銀河ヒッチハイクガイド」を片手に、宇宙放浪の旅に出る。
地球が爆破される、という大ネタを冒頭でいきなりやってしまうのがすごい。このシーン、ホントにあっけなく破壊されちゃいます。地球にいた人類で生き残ったのはアーサーただ一人。
そんなところからストーリーは始まり、壮大なスケールの物語をバカバカしく描いていきます。
自らを誘拐したバカ大統領が乗る宇宙船は、最新のワープ航法、「無限不可能性ドライヴ」を使用していて、船体を様々な存在(バナナとかティーポットとか)に変換させながら空間を渡っていくし、地球を破壊した張本人、ヴォゴン人は何をするにも3枚綴りの書類が必要な超官僚主義者(向こうさんこういうネタ好きね)だったりのナンセンスなギャグと、「生命、宇宙、その全て」を計算するスーパーコンピュータや、惑星をデザインして創造していくデザイナーなどのSF成分、ミニチュアや着ぐるみとCGを融合させたチープで豪華な絵面が渾然一体となってぶちまけられてる感じ。
タイトルになっている「銀河ヒッチハイクガイド」のFLASHっぽいインターフェイスもなかなかオシャレ。皮肉の効いた内容と上手くマッチしてると思います。
原作からすでに電子ブックだったとのことで、単なるバカストーリーと言うだけじゃなくてちゃんとSFしてるのがここからも伺えます。
ヒロインのトリリアンを演じるズーイー・デシャネルさんがすごく魅力的なのも忘れてはいけない。
シーンや表情によっては、はっとするほどかわいいんですが、時折「あれっ?」と思うくらいおばさんっぽく見えたりするのはまあご愛敬か。
主人公の「普通」ぶりや、大統領のハイテンションバカっぷり、鬱ロボットのぼやきなど、登場人物は誰も魅力的。フォードがちょっとキャラとして弱めだったのが残念かな。まあこのメンバーじゃ仕方ないか(笑)。
シーンとしてはやはり、マグラシア星の壮大なスタジオ風景が強く心に残ります。「トップをねらえ!」のエクセリヲンやエルトリウム建造シーン(元ネタあるかもですが)もこんな感じだったんだろうなあと夢がふくらみました。大風呂敷を広げられるのもSFの醍醐味ですね。最近は映像表現もそれに追いついてきてうれしい限り。
逆に残念だったのは、タイトルに反して宇宙放浪シーンがそれほど長くなかったこと。これはまあ、タイトルが本の名前だからで、内容を表してる訳じゃないから仕方ないか。あとはもう少しガイドの出番が多いと良かったかなあ。前に書いたとおり、インターフェイス周りとかビジュアルとかすごい良かったので。
……と言う訳でだいすけ評価は9/10。ギャラクシークエストとか楽しめた人なら面白いと思います。
原作未読なんですが、興味が湧いてきました。復刊されたらしいので、今度探して読んでみます。
投稿者 だいすけ : 2005年09月25日 12:10 映画・ビデオレビュー
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コメント
デカ頭マーヴィンの声は「ギャラクシークエスト」でトカゲ頭やっていたアラン・リックマンでしたですね。
ヘンソン・クリーチャーとマーヴィン、冒頭のイルカの歌にもはまりました。
投稿者 おんばけ : 2005年09月25日 16:04
パンフレットを観て気づきました>トカゲ頭
そういうところでもつながりがあるんですね~。さすがバカSF(笑)。
冒頭の歌も良かったですね。魚をありがとう~。
投稿者 だいすけ : 2005年09月26日 01:22