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2004年05月09日

桜坂消防隊・体験版(PS2)感想

先日届いた「桜坂消防隊」の体験版感想。

ジャンルは「チームワーク・レスキューアクション」とのこと。
消防士となって火災現場で消火、救出を行うアクションゲーム。
自分の他に部下がいて、指示を出しながら行動ができる。

●ゲーム性・操作性
・特徴のひとつ、仲間への指示はサブウィンドウで様子が分かったりと面白い試みですが、肝心の仲間のAIがいまいち性能が悪いため、自分に付いてこさせても消火に参加しなかったりと、使い勝手が悪い印象。また、「どこどこへ行け」という指示も、あらかじめ設定されている場所(一部屋数カ所)にしかポイントできないため、歯がゆい場面も多かったです。
・操作性はボタン配置がこなれていないためか、ちょっと気になりました。特にカメラリセットがR3ボタン(右スティック押し込み)なのは使いづらい。レバーやボタンと同時に押せるLRボタンに割り振れればよかったんですが。ちなみに体験版ではキーコンフィグはなし(若干カスタマイズできますが、割り振られたボタンは変更不可)。
・消火のアクションは基本的にオートロックオン。大体方向が合えば自動的に炎を狙ってくれます。ボタン操作で放水方向の調整は可能。ただ、前述にもある通り、カメラがキャラの真後ろでない場合はどこを狙っているのかが分かりづらい状況もあり。ターゲットカーソルなどを出した方がわかりやすかったと思います。オートロックオンは「狙っている」感じがないので、個人的にはプレイヤーに狙わせた方がよかったと思います。放水中は主観視点にするとか。
・主観視点操作中は見回ししかできないのが残念。この状態でも放水や移動ができた方がよかったと思う。
・キャラクターは切れたホースを引きずって歩いているんですが、これは実際には外まで繋がっていると思えばいいんでしょうか。さすがにこれは割り切りすぎのような。どうせならタンクを背負わせて、残量や水圧を気にするゲームデザインにした方がスマートだと思います。
・消火作業は基本的に一本道の模様。ひとつのエリアを順番に消火して、次のエリアにと行った感じ。消火順によって延焼具合が変わるという要素は、少なくとも体験版では確認できず。

●グラフィック・ストーリー
・グラフィック自体は普通ですが、モーションは全体的に硬く、難あり。ゲーム中は仕方がないとしても、イベントシーンではもう少し気を遣った方がよかったと思います。PS2のゲームにしてはキャラクターの表情変化はおろか、口パクすらないのは減点対象でしょう。特にデモムービーの最後、ヒロインらしきキャラクターの動きはかなりの違和感。
・キャラクター達のセリフがアニメアニメしすぎて気になる人は気になるかも。職場で「兄貴、兄貴」と連呼したり、語尾が「○○ッス」「遅いよ、チミィ」という雰囲気なので、硬派なセリフ回しを期待すると肩すかしを食います。
・デモを見る限り、ストーリー性はかなり強い模様。火災現場で遺留品を集めていくうちに、意外な真実に……というような展開のようで、この辺りはちょっと期待ができます。体験版ではその要素が削られているので、実際にどうなるかは分からないですが。


個人的な感想をいえば、この体験版をやって製品を買いたくなるかといわれたら答えはNOです。体験版と製品版では完成度が違うとはいえ、ここから劇的に変わるということはないでしょうし。もう少し丁寧に作ってもらえればなあ、と思いました。イメージイラストはいい感じなので、そのギャップが少し……。


・公式サイト
アイレムサイト内、桜坂消防隊ページ
・他の人の感想
AYS--Let’s follow them.
mondo+
ナチュラルボーンゲーマー

投稿者 だいすけ : 2004年05月09日 16:51 ゲームレビュー

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» 今週発売のゲーム from ナチュラルボーンゲーマー
2004年6月第2週(6/6?6/12) アクセス数、コメント数、トラバ数、全てに於いて前日より倍増(6日の話)、なのにポイントは減少するlivedoorBlogの不思議仕様。 何だかなぁ。まぁ良いや。 今週は話題の消防ゲー「桜坂消防隊」がついに発売。数十年振り(?)の因縁の [続きを読む]

トラックバック時刻: 2004年06月09日 01:54

コメント

トラバどうもです。

詳細な感想、とても参考になりました。
操作性がこなれていないのとかモーションが硬かったり演出がいまいちっぽいのは前作の「絶体絶命都市」から引き摺ってる感じで頂けないですね。
同じエンジンを使うならあれからこれだけ進化したんだよ、という辺りを見せて欲しいところです。

消防ゲームというのは特に基本がもう出来てしまっていますから、同じ事をやっていては只の二番煎じ的に見られるのがオチです。
この作品ではミステリー要素などの謎解きが加えられているとの事で期待出来そうな部分かと思っているのですが、その辺りは体験版ではあまり出ていないのですかね。
今作の売りになる部分だと思うのでその辺りを打ち出さないと勿体無いようにも思うのですが…

投稿者 しば : 2004年05月09日 19:05

コメントありがとうございます。

絶体絶命都市は未プレイですが、同じスタッフのようなので、雰囲気などは似ているかもしれませんね。「絶体?」の方も操作性やモーションは気になりましたか。
この辺りは作る人のセンスが問われてしまうので、なかなか改善は難しいんでしょうね。

ミステリー要素に関しては、ステージ中遺留品を拾えるんですが、ステージ途中で体験版が終了してしまうため、それをどのようにゲームに絡めるのかは分からずじまいでした。デモムービーではちらっと遺留品を確認するシーンがあるんですが……。
「逆転裁判」のように探偵的なパートがあるのか、それとも単にフラグなのか気になるところですが、それは雑誌などに発表されるか、発売されるまでは分かりませんね。
今度の雑誌展開に期待することにします。

投稿者 だいすけ : 2004年05月10日 01:27

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